藤沢、辻堂で脳神経内科をお探しなら「湘南鵠沼脳神経クリニック」にご相談ください。 小田急江ノ島線『本鵠沼駅』より徒歩約7分、共用駐車場80台完備、原バス停目の前。
頭痛・めまい・ふるえ・しびれ・脳卒中・てんかん・認知症などの診断、治療を行います。 1.5テスラMRIを使った脳ドックを行っております。

湘南鵠沼脳神経クリニック

脳の病気と症状

脳の血管の病気

1. 脳卒中とは?

脳卒中は、①血管がつまる「脳梗塞」、②血管が破れて出血する「脳出血」、③「くも膜下出血」の大きく3つに分けられます。寝たきりになる原因の中でも大きな割合を占める脳卒中は、生活習慣病の増加や高齢化社会に伴い増加傾向にあると言われています。
症状は麻痺、しびれ、嘔吐、ろれつ障害、意識障害、頭痛など、病気が起こった脳の場所により症状は異なります。もし突然このような症状が出現したら、ただちに受診が必要となります。

脳卒中の種類



2. 脳梗塞

脳梗塞とは、脳の血管が詰まったりすることで、その先の脳細胞が障害を受ける病気です。原因としては血管の老化である動脈硬化や、心臓の不整脈により血栓ができてしまう状況などが考えられます。高血圧、高コレステロール、糖尿病、喫煙などが危険因子と考えられています。

脳梗巣の大きさと血管のつまり方


一度起こしてしまった脳梗塞を治すことはできません。起こさないように日ごろから危険因子をなるべく取り除く努力が必要です。また、高血圧、高コレステロール、糖尿病などをしっかり治療することが重要です。また、次に発症しないために血液を固まりにくくする薬を使用することもあります。


3. 脳出血

脳血管が破れることにより、脳内で出血した状態を指します。脳出血の原因は高血圧であることが多いですが、脳動静脈奇形やモヤモヤ病のような血管の形の変化により出血をする場合もあります。

脳梗巣の大きさと血管のつまり方



4. くも膜下出血

脳の動脈にこぶ(脳動脈瘤)生じ、次第に大きくなり、破裂するのがくも膜下出血です。出血は脳全体へ広がり激しい頭痛と嘔吐をきたします。教科書的には「突然後ろからバットで殴られた」ような、今までに感じたことがない程の痛みであることが特徴です。高血圧との関連が指摘されています。

くも膜下出血



頭痛

皆さんが感じる頭痛は、ガイドラインでは大きく3つに分類されます。

①一次性頭痛:はっきりとした原因が分かりにくく、多くの場合は様々な要因が複合的に絡み合って発症する頭痛
例えば、片頭痛、群発頭痛、肩こりとの関連が指摘される緊張型頭痛など
②二次性頭痛:他の頭蓋内の原因により発生する頭痛
例えば、くも膜下出血、脳しゅよう、感染症など
③その他頭痛
多くの場合は一次性頭痛ですが、まれに二次性頭痛やその他頭痛が原因となっている場合もあります。中には危険な病気の前兆であることもあり、初めて強い頭痛を感じた際は受診を強くお勧めします。
一次性頭痛であったとしても、お薬の調整、変更でさらに楽になったり、市販薬の使い過ぎによりかえって頭痛が慢性化してしまう薬物乱用性頭痛になっておられる方も多々お見受けします。いままでの頭痛でもつらいな、心配だなとお感じの場合は一度専門医療機関にご相談ください。

頭痛



てんかん

てんかんと聞くと、「お子さんの病気でしょ?」と言われることが多々あります。
私たちの脳の中は、神経細胞が電線の様につながり、電気や化学物質のやり取りをすることで機能しています。この電線からの漏電により、過剰な電気が流れてしまうことで発生する症状がてんかんです。
ですから、初めて症状が出る年齢は小児期に限ったことではありません。

どの場所で過電流となってしまうかで、どのような症状が出るかが違ってきます。
症状としては、意識を失い、全身をがくがくさせる「けいれん」が多いですが、中には発作的にぼーっとしてしまうだけの症状、発作的な行動異常などの症状であることもあり、周囲の方から見るあたかも「認知症」のように見える発作の方もおられますので注意が必要です。

また、脳しゅようなど他の病気の症状の一つであることもありますので、気になられる方は一度専門医の受診をお勧めします。

主なてんかんの発作

認知症

「最近、テレビに出ている芸能人の名前が出てこなくて・・・」などとおっしゃられ、認知症が心配とご相談に来られる方が多くなっています。
認知症の定義は、「正常に達した知的機能が後天的な器質性障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」(日本認知症学会編、認知症テキストブックより)であり、つまり、「問題なく生活をする知能を持っていた方が、知能低下が進行してしまい、日ごろの生活に支障がでている状態」が認知症である、ということになります。

先述の名前が出てこないという症状は、生活に支障がない範囲であれば、知能低下とまではいいがたく、まずはご年齢による生理的な記憶障害の影響であることが多いです。しかし、認知症の検査をしてみると、意外にも失点が多く、ご本人のみならずご家族もその状況に気づいていなかったという事態に遭遇することもあり、少しでも気になるようであればご相談にいらっしゃることをお勧め致します。

認知症には、①アルツハイマー病、②レビー小体病、③前頭側頭葉変性症、④脳血管性認知症、その他など数種類あり、今の医学では、いずれの病気も根本治療は難しいですが、一番頻度の多いアルツハイマー病については現在4種類の治療薬の保険適応が認可されています。いずれも、症状の進行を遅らせる効果などを認めており、より早期から使用することで効果が期待できるとの報告もあり、早い段階での診断が重要であると考えられています。

また、軽度認知機能障害(MCI)という概念もあり、「認知症とは言えないが、完全に問題なしとも言えない状態」が確認されるケースもあります。この場合、一部の方は進行なく経過されますが、多くの方は5~6年程度で認知症に至ったという報告もあり、早期から生活指導や、メタボリック症候群に対する治療をおこなうことで進行を予防しようという試みもされています。

治療可能な認知症といわれる状態もあり、ご家族が「認知症」と思われていても、実は「慢性硬膜下血種」や「甲状腺機能異常」、「てんかん」、「ビタミン欠乏」などが原因となっていることもあります。これらは各々の治療で症状が回復される場合もあるので、「認知症」を疑った場合は、専門医療機関を受診し、しっかり診察、検査を行うことが重要です。